デジタルガバメントワーキング・グループ
第1回(R2-10-12)
- https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/digital/20201012/agenda.html
- https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/digital/20201012/gijiroku1012.pdf#page=3
○髙橋座長 どうもありがとうございました。
(略)
第1の柱は、そこにございますが、書面・押印・対面の抜本的な見直しでございます。 これにつきましては、先ほど藤井副大臣からも御言及がございました。河野大臣のリーダ ーシップにより、押印の原則廃止に向けた取組が目に見えて早まりました。誠に心強い限 りでございます。この成果を踏まえまして、書面に書いてありますように進めてまいりたいと思います。例えば、システム整備の費用対効果を懸念する声が各府省から寄せられて います。この点については、電子メールの活用など、簡便な形でオンラインが可能な手続 が多数あると考えています。また、システム構築の際には、立案、調査、システムの設計、 システム実装と、来年の3月から3年もかけて費やしてしまうのでは、これは国民の求め に応えることはできないと思っています。そういう意味では、各府省に対しましては、可 及的速やかなシステムの構築を追求するように迫っていくことも大事であると考えています。
2つ目として、主要な手続のオンライン利用率を引き上げていきたいと思っています。 国民に実際に利用されるオンライン手続の構築が重要でございますが、件数の多い手続で あってもオンライン利用率が上がっていないものがございます。そこには、手続の簡素化 が不徹底であること、行き過ぎた本人確認がされていること、使い勝手の悪いシステムで あることなど、原因が必ずあると考えています。そこで、各府省に対して、数値目標を設 定し、課題を明らかにした上で、真に利用率を向上させるという取組を行うよう促してま いりたいと思います。
2ページ目にまいりますが、最後の柱が、地方公共団体のデジタル化、オンライン化で ございます。自治体ごとに書式などがばらばらであることが事業者の負担となっておりま す。国が主導して、共通プラットフォームを整備し、デジタル化を前提に手続の標準化を 進めるように、具体的に書いてあるような作業を進めてまいりたいと思います。
この資料1に基づきまして、御意見、御質問等があれば、御発言を頂戴したいと思います。いかがでしょうか。
岩下代理、お願いいたします。
○岩下座長代理 お時間いただき、どうもありがとうございます。
簡潔に、今回の3つの方針について、いずれも強く賛成するものであります。
とりわけ、1番の書面・押印・対面の見直しについては、副大臣からも御発言がありま したとおり、それ自体が目的というよりは、それによる様々な国民生活の向上、行政の効 率化あるいは産業や業界の効率化に伴って国民生活が向上するということに資することが 期待できますので、これを強力に推進していくことが非常に大事だと思いますし、その場合は、ただ今座長からもお話のありましたとおり、行き過ぎた本人確認というか、別に本 人認証をきちんとやること自体は決して悪いことではないわけですが、むしろ、これまで、 例えば、婚姻届や離婚届のように、本人がちゃんと同意しているかどうかもよく分からな いままに受理していたような書面手続はいっぱいあったわけで、そういうところからもう ちょっとちゃんと本人を確認した方がいいのではないかという議論は、もしかしたら、む しろこれから持ち上がってくるのかもしれませんが、一般論として言うと、今、世の中で 電子メールを送るときに一々電子署名つきのメールを送ってはいなくて、それでも事務が 進んでいるのと同じような水準で、申請手続も進んでいくということが当然に期待できる ことでもありますし、そういうふうに変わっていけばいいと思います。
私は、2点目について賛成でありまして、賛成なのですが、1点だけちょっと注意を要 するのは、プラットフォームを国が統一的に整備という部分について、具体的にどこまで を、当グループ、あるいは、もっと言うと、このデジタルガバメントのスコープとして考 えるのかというところについては、自治体によって様々な希望があると思います。例えば、 全部国にお任せしたいという中小自治体もあるでしょうし、これまでやってきたことをベ ースに何がしかの標準化だけにとどめたいという方もいるでしょうし、そういう部分につ いてのメッセージ性をどのように打ち出していくかについては、今後、若干アクセントの 置き方に注意が必要かなと思います。そこについては、ある程度可変的なものであるとい うことを前提にお話しすることが、この部分については、ちょっと慎重な取扱いですけれども、必要かもしれません。
私からは、以上です。
○岩下座長代理 (略)
ただ、私がちょっとだけ気になるのは、果たして全ての取引がオンライン化率100%をどういうタイミングで求めるべきものなのだろうかと。例えば、今すぐ100%に上げるのが望ましいものなのか、これはできるだけ早く100%に上げた方がいい、これはそうでもないか なというものが、政府全体の目的としては多分いろいろあって、片や、各府省庁的には上 げやすいみたいなものがあって、例えば、士業に任せるものなどは上げやすいのですよ。 だから、士業にお願いしますということでやると、士業は一生懸命オンライン化をしますから、それの結果、オンライン率が上がったとしても、もしかしたらそれは国民からする とそんなにうれしくないものなのかもしれないという感じがします。その意味では、最終的にこれで進めることはいいとして、デジタルガバメントのあるべき姿として、最終的に どうなっているのがいいのかという我々自身のPDCAというべきものでしょうか、それを考える必要があるかなという感じがします。
(略)