投資等ワーキング・グループ

提供: governmentwatching
2021年5月8日 (土) 13:37時点におけるWatchdog (トーク | 投稿記録)による版 (→‎第1回(R2-10-09))
ナビゲーションに移動 検索に移動

第1回(R2-10-09)

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/toushi/20201009/gijiroku1009.pdf#page=4

○森トラスト(伊達代表取締役社長) 森トラストの伊達でございます。

(略)

 まず、フロント業務では必要確認事項は、大きく分けると3つになります。

 宿泊者の情報の正確性を確認する義務があります。これは、住所・氏名・職業等になり ます。その確認においては、デジタルによるチェックインの仕組みを取り入れたとしても、 この確認はデジタルではなく有人で対応するようにという指導を受けています。つまり、 機械によるチェックイン作業を顧客がしたとしても、非対面でいいのですが、実際にはバ ックに人が配置され、人の手によって確認をしなければなりません。

 そして、ホテルはチェックインとして、最終的に承認という作業をするのですが、その 承認作業についても全ての条件がそろい、そして機械によって対応するということではな く、あくまでも最終承認は人が行うように指導を受けています。

 そして3つ目として、本人確認という義務があります。令和元年7月のFAQで追加されたものになりますが、ICT技術を活用した本人確認というのは可能であるということはでき ているのですが、一方でその方法論として顔認証技術を中心とした生体認証に限定しがち な傾向になっています。

 こういった状況から、ここまでお話したケース1から3から見える課題として、まずデ ジタルチェックインが可能でも、現時点では有人でのフロントオペレーションが残ってし まっているという状態。

 電子認証方式や顔認証中心のため、投資コストが非常にかさむという状況にありますの で、新規開業施設に限られる傾向にあるということ。

 そして3点目として、本人確認と予約確認という関係性がやや不明だということです。 例えば、本人確認につきましては、日本人の場合パスポートで顔写真つきのIDカードを見 せたり、いわゆる運転免許証やIDカードを見せるというわけではありませんので、実際の 顔を見て本人を確認できるかというと、現実的ではありません。

 そうしますと、本来であれば予約を取っていただいた方かどうかを確認したいというの が事業者の立場なのですが、それに対して行政指導としては、本人であることを確認しな さいということになっております。その辺りが現実の自治体の運用との矛盾を感じている ところです。

 そして、4つ目になりますが、行政による指導がエリアによってややばらつきがあり、 そのため協議に時間を要するという傾向があるという課題があります。

 以上が事業者から見た現在の状況です。 最後に、問題解決に向けた提言をさせていただきます。 今、このような状況ですが、観光は必ず復活し日本経済の成長に資するものであると考えています。これまでの観光業界がもつ課題を今のうちに解決し、観光のDXを推奨するこ とをぜひ明確な方針として続けていただきたいと考えています。

 基本的な考え方として、人の判断が不要でかつデジタルが得意とすることはデジタル化 利用で進めるということ。例えば本人確認における住所というのは、記載のミスをチェッ クするのはシステムのほうが人間よりも恐らく優位であると思います。そういったものは システムによって代替可能な状況にすることがよろしいのではないかと思っています。

 また、同意書保管であったり受け渡しというものは、管理がしやすくなってきますし非 接触という意味でも安全性が向上してきます。また、本人確認の目的を明確にしていただ き、顔認証技術だけに限定しないような予約認証としての技術もぜひ許可していただきた いと考えています。例えば、QRコード等を使いながら予約が確実に確認できるような仕組 みも、宿泊のチェックインの中でも取り入れていただきたいと思っています。

 どうしても、デジタル認証というのは生体認証が中心になりますし、その投資コストは かさんでしまいます。デジタル化に伴って、もっと簡易な方法を入れていくということが 重要だと思いますし、また現在のところ個別の指導が多いために実際、取り入れようとし ている企業さんに合わせてメーカー側で全ての対応をカスタマイズしているというような状況のようです。 そういう意味では、ICTルール、チェックインにおけるルールを全国的に統一していただきまして、業界の生産性の向上を図れるように地方経済を働かせていただきたいと思って います。

 また、現在の保守的な指導内容の見直しをしていただくべく、現場への周知徹底をして いただきたいと思います。また、基本的にはいわゆるチェックインという1つのテーマで あったとしたら、それ自体はさほど個別性を要するものではありませんので、指導や方法 論についても全国で統一を図っていただき、ぜひ普及の早期実行を速めていただけるよう にしていただきたいと思っております。

 報告は以上になります。